プログラミングスクールに30万払った結果——独学との違いを正直に比較

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。

テックキャンプに30万円払ったのは29歳の6月だった。それまで半年ほど独学でPythonとHTML/CSSを触っていたが、「体系的に学びたい」「転職活動のサポートが欲しい」という理由でスクールを選んだ。

結論から言うと、30万円の投資に見合う価値があったかどうかは「人による」が答えだ。ただ自分のケースでは、「独学では得られなかったもの」と「独学の方が良かった部分」の両方が明確にあった。この記事では、その両方を正直に書く。

テックキャンプを選んだ理由

当時検討したスクールは、テックキャンプ・DMM WEBCAMP・TechAcademyの3つだった。最終的にテックキャンプを選んだ理由は以下だ。

  • 「未経験から転職保証」が明記されていた(当時)
  • 就職活動のサポートが充実していると評判を見た
  • 受講形態がオフラインとオンラインの選択制で、東京の校舎に通えた

費用は当時のプランで税込み33万円(分割払い可)。6ヶ月の受講期間内に転職できなければ全額返金という制度があった(条件付き)。

カリキュラムの内容——実際に何を学んだか

受講したのはエンジニア転職コースで、主な学習内容はこうだった。

  1. HTML/CSS(Webの基礎、2週間)
  2. Ruby on Rails(Webアプリ開発、8週間)
  3. データベース(MySQL)
  4. Git/GitHub
  5. AWS(EC2でのデプロイ)
  6. 最終制作(個人開発アプリをRailsで作る)

全体的に「Railsエンジニアとして転職するための最低限のスキルセット」を6ヶ月で詰め込む内容だった。独学でのPython経験があったので、プログラミングの概念自体は比較的スムーズに入ってきた。

良かった点——独学では得られなかったもの

学習ロードマップが明確

独学の最大の問題は「次に何を学べばいいか」が不明確なことだ。スクールではカリキュラムが決まっているため、「今日やること」が常に明確だった。この「次のステップが分かっている状態」は、モチベーション維持に大きく貢献した。

メンターに毎日質問できる

テックキャンプはメンターへの質問が無制限だった(当時)。独学だとエラーで詰まったとき、Stack OverflowやQiitaを探し回って解決するまでに数時間かかることがある。スクールではメンターにSlackで質問すれば大抵30分以内に回答が来た。学習速度という意味では、明確に独学より速かった。

締切と強制力

「今週までにこのカリキュラムを終えてください」という締切がある。自分は意志力が強くなかったので、この強制力は助かった。お金を払っている分、「元を取らないと」という動機にもなった。

悪かった点——率直な評価

メンターの質にムラがある

これが最も残念だった点だ。担当メンターは3ヶ月で2回変わった。最初のメンターは説明が丁寧で、質問に対してコードを見ながら「なぜそうなるか」を教えてくれた。2人目以降は「答えを教えるだけ」で、理解が深まらない場面が増えた。メンターの質は完全に運だと感じた。

カリキュラムの密度が粗い部分がある

HTML/CSSの2週間は、独学で模写コーディングをしてきた自分には簡単すぎた。逆にAWSのデプロイは説明が駆け足で、結局自分でAWSのドキュメントを読んで理解した。「全員に同じ速度で教える」というスクールの限界を感じた。

転職支援の実態

転職支援については、「求人紹介・書類添削・模擬面接」のサポートがあった。求人の量は多かったが、質が玉石混淆だった。SES(客先常駐系)の求人が多く、「自社開発企業に転職したい」という自分の希望とズレる求人も多数紹介された。担当キャリアアドバイザーとのコミュニケーションは2週間に1回程度で、「手厚い支援」と感じる水準ではなかった。

最終的な転職結果

受講終了から2ヶ月後に転職が決まった。転職先は東京の中小SaaS企業のWeb開発部門で、Rails + Reactを使う仕事だ。年収は前職比で60万円増(320万円→380万円)。30万円の投資回収という意味では、初年度で回収できた計算になる。

ただし転職に成功した一番の理由は「テックキャンプのカリキュラムが完璧だったから」ではない。最終制作として作ったアプリ(読書記録管理サービス)のクオリティと、それを説明できる技術力が評価されたからだと転職先の面接官に言ってもらえた。最終制作に3週間全力を投入したことが、転職結果を左右した。

独学 vs スクール——比較まとめ

観点 独学 スクール(テックキャンプ)
費用 数千〜数万円 30万円前後
学習速度 遅い(詰まりやすい) 速い(質問できる)
継続力 弱い(強制力なし) 強い(締切・費用の動機)
カリキュラム品質 自分で設計(難しい) 整っている(ムラあり)
転職サポート なし あり(質は人による)

スクールをおすすめできる人、できない人

おすすめできる人:

  • 独学で挫折経験がある
  • 6ヶ月以内に転職したいという明確な期限がある
  • 30万円という投資に対して回収のシナリオが描ける収入がある

おすすめしにくい人:

  • すでに独学で学習習慣が確立している
  • 転職より「副業・フリーランス」を目指している(スクールのサポートは転職前提が多い)
  • 30万円の支出が家計に重大な影響を与える状況にある

テックキャンプは「悪いスクールではない」と今は思っている。ただ30万円は大きな投資で、その価値を最大化できるかどうかは受講者側の姿勢と、何に転職サポートを求めるか次第だ。

タイトルとURLをコピーしました